科学する心 - 池澤夏樹

科学する心 池澤夏樹

Add: gykiteq57 - Date: 2020-12-17 12:03:21 - Views: 4110 - Clicks: 8951

科学する心 著池澤夏樹 科学の探究は、大学の研究室だけのことではない。体験や見聞きしたことが事実なのか考え、真偽について思いをめぐらせれば、意識しなくても「科学する」ことにつながっていく。. 池澤:今日はまず、吉川さんに御礼を言わないといけません。この本を出す前に、何かとんでもない間違いをしているんじゃないかと心配になって、ゲラをお送りして、目を通していただきました。いわば学術的な査読をお願いした。実際、あちこちにあった間違いを教えていただき、そのおかげで無事に出版できました。大変ありがたいことでした。 吉川:すごく面白くて、一晩で一気に読みました。すぐに編集の方にメールを送ったら、そのメールの内容がそのまま帯の推薦文になって、私にもちょっとばかりのお小遣いが発生した(笑)。こちらこそ、御礼を申し上げなければいけません。 本の話に入る前に、池澤さんは埼玉大学理工学部物理学科でいらっしゃいますね。大学に入る前から、物理をやりたいと思われていたんですか? 池澤:そうです。僕のなかには、「文学少年」と「理科少年」がいたんです。で、大学進学前に、どうしようかと考えた。文学は、いずれ書く側に回るにせよ、自分で本を読んでいればいい、大学で教わる必要はないなと。文学研究者になる気はなかったから。一方の理科のほうは、トレーニングが必要で、一人じゃとてもできない。じゃあ、理科に行ってみようと、そんな曖昧な根拠で理科系に行きました。 吉川:物理学科では実験もされていた? 池澤:実験は好きでした。この本の中に、物理学演習の時間に重力の測定をした話を書いていますが、こういうのは楽しかった。ただ、数学がだんだん手が届かなくなっていきましたね。で、卒業はしていないんです。聞かれると「中退」と言うことにしているんですが、正確に言うと、学費未納につき除籍です。 というのは、物理で研究者になるのは無理だと見極めをつけて、2~3年、学校に行かずに他のことをしていたんですね。しかし、宙ぶらりんもよくないと思って、学費を持って大学に行ったんです。「未納分を払って中退したい」と。そうしたら大学側に、池澤さんはこのままいけば学費未納につき除籍になりますから、そのお金はいいですと言われて。だから中退にもなっていない。 吉川:初めて聞きました。 池澤:ふつう大声で言いません(笑)。そんな僕ですが、しばらく前に、埼玉大学のフェロー(特別研究員)という資格をいただいて、入学式で講演をした。そんなこともありました。 吉川:学費未納除籍の先輩からの祝辞だったのですね(笑)。ちなみに私の池澤夏樹歴を申し上. jp: 科学する心 (集英社インターナショナル) eBook: 池澤夏樹: Kindleストア. 「科学する心」 池澤夏樹 定価: ¥ 1,980 池澤夏樹 本 book ノンフィクション 教養 「アマチュアの科学ファン」を自認する著者が、「科学についての自分の考えを整理し、抽象と具象の中間を行く散漫な思索を試みたかった」と、ai、進化、生物、原子力、無限と永遠などについて考察する。. 『科学する心』(池澤夏樹)。 「「日常の科学」を「文学的まなざし」で考察する」。 本書(本文261頁)は雑誌『考える人』に連載されていたもの。. 科学する心 - 池澤夏樹/著 - 本の購入はオンライン書店e-honでどうぞ。書店受取なら、完全送料無料で、カード番号の入力も不要!お手軽なうえに、個別梱包で届くので安心です。宅配もお選びいただけます。. See full list on honz. 「科学する心」池澤夏樹著 読書記録 科学全般 作家の 池澤夏樹 氏は大学は物理学科で学んだという理系の人物で、これまでも科学関係のエッセイなどは書いていたそうですが、それを本格的にまとめてみたという本です。.

『科学する心』(池澤夏樹) のみんなのレビュー・感想ページです(4レビュー)。作品紹介・あらすじ:「科学についての自分の考えを少し整理し、抽象と具象の中間を行く思索を試みたいと思っていた」──本文より大学では物理学部に籍を置いたこともある池澤夏樹。. 「科学についての自分の考えを少し整理し、抽象と具象の中間を行く思索を試みたいと思っていた」(本文より)大学では物理学部に籍を置いたこともある池澤夏樹。これまでも折に触れ、自らの作品にも科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた. 吉川:内容に関して続けますと、私の印象に残った一つに「料理」の話があります(第6章「体験の物理、日常の科学」)。蕎麦とかオムレツとかローストビーフの描写に、ただならぬグルーヴ感があって、料理をこんなふうに描写できるんだと感動しました。他方で、この本には途方もないビッグ・サイエンスの話も出てきます。それが我々から遠いところにある科学だとしたら、身近にある原初的な科学が「料理」ですね。 池澤:たとえばローストビーフは、ビーフの塊に塩コショウをして、予熱したオーブンに入れる。すると外側から内側へとだんだん熱が伝わっていく。熱伝導ですね。塊の中心部分が55度くらいになったら出来上がり。それだけのこと。本にも書きましたが、もっとも単純な加熱だけの料理です。いまは素材のなかに差し込むタイプのデジタル温度計があるから、それを使えば確実です。あとはお肉を選ぶだけ。簡単でしょ? 吉川:私は料理はかなり不得手なのですが、そんなふうに説明されるとやる気が出てきます。 池澤:ただこの熱伝導、物理学そのものなんですね。料理は一事が万事、そんなお話です。 吉川:料理には熱伝導も化学反応もあって、考えたら当然なんだけど、科学なんですね。 池澤:もう一方のビッグ・サイエンスにかかわる話でいえば、海部宣男(かいふ・のりお)さんという偉大な天文学者がいらっしゃいました。電波天文学が専門で、野辺山の電波天文台や、ハワイの「すばる」望遠鏡をつくられた方です。文学にも明るく、星についてのエッセイもたくさん書かれています。いわば文学のほうへ身を乗り出した科学者だった。 吉川:池澤さん、すごく星がお好きですよね。池澤さんならではの星の見方というのがあるんだろうなと感じます。 池澤:そうですね。「たとえば星を見るとかして」と『スティル・ライフ』に書いたしね。僕は海部さんとはけっこう仲が良くて、あるとき「すばる」を見に来ませんかとお誘いをいただいて、喜んで行ったんです。標高4130メートルのマウナケア山頂にある「すばる」を海部さんは全部案内してくださって、山から降りたらヒロのご自宅で奥さんが手料理をご馳走してくださって。 去年の11月くらいに病気になられたという話が伝わってきたんです。それでずっと気を揉んでいたのですが、もしかして少しだけでも読んでいただけるかもと思い、病気療養中にもかかわらず、僕はこの本のゲ.

池澤 夏樹『科学する心』の感想・レビュー一覧です。電子書籍版の無料試し読みあり。ネタバレを含む感想・レビューは、ネタバレフィルターがあるので安心。. 作家の池澤夏樹さんは、 最新刊『科学する心』のなかで、 「だからぼくたちはファーブルのように、 科学に少し文学が混じるのを好ましいことと思うのだ」 と書いています。 ファーブルは、身のまわりの虫たちの行動に魅せられ、. 人間を考え 科学する 心理学総合誌 昭和56年6月1日発行 b5判89ページ 定価830円 日焼けやスレなど軽い劣化があります。外装ののど(綴じの側)にシミ跡があります。. 「科学とは知識ではなく、五感で自然に向き合う力」 科学と文学を融合 池澤夏樹さん『科学する心』.

吉川:今回のご本ですが、冒頭に、こんな風に書いてあります。 <何がきっかけというわけでもないのだが、科学についての自分の考えを少し整理してみようと思った> 何がきっかけというわけでもない、と、いきなり釘を刺されていますが(笑)、私としてはやはり、どういうきっかけで書かれたのか、聞きたいわけです。 池澤:大学を辞めてからも、アマチュアの科学ファンとして、興味だけは続いていたんです。『母なる自然のおっぱい』とか『アマバルの自然誌』とか、自分でも理科っぽい本を何冊か書いてきました。僕の仕事のひとつに書評がありますから、そのためにも理科系の啓蒙書はけっこう読んできた。そういうなかで4年前に吉川さんの『理不尽な進化』を知って、これは凄いと思って、書評させてもらいました。 ただ、書評を別とすれば理系の著書はしばらく間があいていたんです。そろそろ科学全体を見渡すようなものを、その時々の関心において、まとまった文章で発表したいなと。そう思って『考える人』(新潮社)にページをもらったのが表向きのきっかけです。残念ながら途中で『考える人』は休刊になってしまった。連載中に足場を失うのはしばしばあることです。そこで『kotoba』(集英社)に頼み、続きを載せてもらうことができました。 吉川:なるほど。でも“表向き”ということは、他にも何か? 池澤:もう一つ不純な動機があってね。ミュンヘンの「ドイツ博物館」に行ってみたかったんですよ。ただ取材費を出してください、というわけにはいかないから、連載始めるからページをくださいという言い方を編集部にしたと思います。ここに行った話は第2章(「日時計と冪(べき)とプランク時代」)に書きました。偉大なるドイツをつくったテクノロジーの殿堂ですね。3か月に1回の連載だから、わりあいゆったり準備ができるんです。参考書も探せるし、最後まで楽しい仕事でした。 吉川:何からお聞きすればよいか迷うほど内容が詰まっているのですが、まず第1章、これは一種の天皇論にもなっていますね。昭和天皇も、4月30日に退位した上皇も、科学者(生物学者)としての側面をもっていたことはよく知られていますが、『科学する心』というタイトルの本を開くと最初にこの話が飛び込んでくる、というのはじつに面白いなと思いました。 池澤:昭和天皇の生物学は、世間は片手間の趣味くらいに捉えていたかもしれな. 池澤 夏樹(いけざわ なつき、1945年 7月7日 - )は、日本の小説家、詩人。 翻訳、書評も手がける。 日本芸術院会員。. 池澤 夏樹 | 年04月05日頃発売 | 「科学についての自分の考えを少し整理し、抽象と具象の中間を行く思索を試みたいと思っていた」──本文より大学では物理学部に籍を置いたこともある池澤夏樹。これまでも折に触れ、自らの作品にも科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」と.

大学では物理学部に籍を置いたこともある池澤夏樹。これまでも折に触れ、自らの作品にも科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた作家が、最先端の人工知能から、進化論、永遠と無限、そして失われつつある日常の科学などを、「文学的まなざし. tower records onlineは、cd、dvd、ブルーレイ、本、雑誌、各種グッズ、チケットなどが購入できる通販サイトです。ポイントは店舗・ネット共通!cd. 科学する心 (池澤夏樹/集英社インターナショナル)の書評は本が好き!でチェック!書評を書くと献本がもらえる!. 池澤夏樹・著 ¥1,800(本体)+税 発売日:年04月05日. 『科学する心』(集英社インターナショナル)の刊行を記念し、著者である池澤夏樹さんとゲストに吉川浩満さんをお招きしトークイベントを開催いたします。 トークのあとにはお二人のサイン会も開催いたします。ぜひご参加ください!. なぜ科学は「精神主義」につながったのか ――池澤夏樹さんの新著『科学する心』は、大学で物理学科に籍を置いたことがあり、これまでも.

著者 池澤夏樹 (著). 「科学についての自分の考えを少し整理し、抽象と具象の中間を行く思索を試みたいと思っていた」──本文より大学では物理学部に籍を置いたこともある池澤夏樹。これまでも折に触れ、自らの作品にも科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた. 大学で物理学科に籍を置いたこともある著者は、これまでも折に触れ、自らの作品に科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた作家が、最先端の人工知能から、進化論、永遠と無限、失われつつある日常の科学などを、「文学的まなざし」を保ちつつ. 科学する心 池澤 夏樹 集英社インターナショナ 科学する心 作者: 池澤夏樹 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル 発売日: /04/05 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 本書の基になっていたのは、新潮社の季刊誌「考える人」に連載していた科学エッセイでしたが、雑誌が. 近著に『科学する心』、『いつだって読むのは目の前の一冊なのだ』。『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集』全30巻に続き、『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集』全30巻が完結。 「年 『ワカタケル』 で使われていた紹介文から引用しています。.

古本になります。 書き込み破損などなく全体的に綺麗ですが新品ではありませんので、 細部を気にされない方の入札を希望します。 クリックポスト(¥198)にてお送りする予定です。 ノークレーム、返金返品不可にさせていただきます。 尚、マイナス評価の多い方は削除させていただく場合. 文系でも科学は面白い科学する心池澤夏樹集英社インターナショナル************大学で物理学科に籍を置いたこともある著者は、これまでも折に触れ、自らの作品に科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた作家が、最先端の人工知能. 吉川:『科学する心』というタイトルもすごくいいですね。「科学」も「心」も誰しも知っている言葉なんだけれど、「科学する心」となると、「おや?」と思う。「おや?」と思う理由にはたぶん二つあって、一つは、「科学する」という動詞に「おや?」と思う。これがどこから来たかは本に書いてありますので、未読の方は、ぜひ読んでください。 で、もう一つが、「科学」と「心」が一緒になっている点です。常識的に考えれば、「科学」と「心」は同じ仲間の言葉というより. 状態ランクについてこの商品の状態ランクは、B 中古品としては一般的な状態の商品です。当店の状態ランクの意味は、初めての方へ、をご確認ください。送料全国一律250円です。※配送方法は、当社指定のみになります。※同一商品でも発送元店舗が異なるため、送料が異なる場合がござい.

作家・池澤夏樹の重要な作品テーマの1つ、「科学」。池澤氏は「科学」の視点から小説、日本社会、そして人類の未来を. 「科学する心」の購入はbookfanプレミアム店で!:bk:科学する心 / 科学する心 - 池澤夏樹 池澤夏樹 - 通販 - Yahoo! More 科学する心 - 池澤夏樹 videos. 3 20:20 気になるアノ病気からオススメ居酒屋まで紹介 いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた作家が、最先端の人工知能から、進化論、永遠と無限、失われつつある日常の科学などを、「文学的まなざし」を保ちつつ考察する科学エッセイ。 tポイントが使える、貯まる。. 池澤は世界を俯瞰で見据える旅人で、物理学科に籍を置いたこともあり、科学と文学の結び目といえる存在だ。 俺は高校時代、<科学する脳>に劣る完全文系だったが、30代になって内なる<科学する心>に気付いた。. 池澤:違う箱に入っている。 吉川:はい。それが一緒になっているところが、私はすごくいいなと思ったんです。手前味噌ですが、池澤さんに書評をいただいた私の『理不尽な進化』も、同じような論理でつけました。 池澤:あれは本当にいいネーミングです。進化は、進歩じゃないし、改良でもないし、改善でもないんですよね。自然の中でいわば自動的に起こることであって、進化の大半は絶滅に至る。そこが理不尽で、筋が通らないんですよ。そういうものだということを実に明快に広い視野で書いてくださって、僕は腑に落ちたし、感心しました。 吉川:ありがとうございます。それで『科学する心』には、タイトルに象徴されるように、普通に考えると違うカテゴリーに入るような言葉を一緒にするような見方というのでしょうか、一つの物事を一面的に見るのではなく、いろんな見方、もっといえば相矛盾するような見方が示されている。これは第一に、それなりの分量がないとできないことですよね。 それから新鮮だったのは、一つのテーマに対して、扱っているタイムスパンが長いこと。私は、若干ネット中毒気味でついつい近視眼的になってしまうのですが、ご本を拝読して、時間感覚や時間の流れ方がまるで変わるような感覚を覚えました。 池澤:それは先ほど述べたように、各章を3か月に1回の連載という比較的ゆったりしたペースで書いたこともあるけれど、まあ、僕が歳だからですよ(笑)。はるか昔に読んだ本をけっこう覚えているからストックがある。いまは古本がネットの古書店で案外簡単に手に入るから、懐かしい思いで次から次へと読み直したんです。1950年、60年代くらいの本をね。 吉川:時間軸も領域も広いし、原理的な考察もなされている。池澤さんは今後もまたこうした本をお書きになるとは思うんですが、私にとっては、この本は決定版に近いと思っ.

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科学する心 - 池澤夏樹

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